2015年3月22日日曜日

第1回みつばち百花セミナーは三鷹駅南口前の三鷹ネットワーク大学で午後1:30~3:30に開催予定でしたので、その前にみつばち百花代表理事の朝田くに子氏と玉川大学の中村 純先生と3人で駅前のレストランで昼食を食べながら若干の打ち合わせをしました。打ち合わせと言っても、今日の対話のきっかけにする報道記事は、東京新聞2014年11月25日に掲載された「話題の発掘」という紙面の[農薬大国ニッポンの逆走 「ネオニコ」拡大路線 ミツバチ大量失踪の「主犯」]という見出しの記事を使うということと、記事の内容について中村先生と私に質問をする、というだけの簡単な打ち合わせでした。
私は何も配布資料は準備をしませんでしたが、主催者側は上記の新聞記事のコピー、中村先生は一昨日の農薬学会大会の特別講演で使ったスライドのコピーを準備して参加者全員に配布しました。お二人ともパワーポイントスライドの映写も準備してありました。
参加者の座席は30席準備してありましたが、ほぼ全部埋まっていましたので多分参加者は30名ぐらいだった筈です。

最初に朝田氏がスライドを映写してみつばちコロニーの構成や各蜂の役割分担などについて基礎的な説明をした後で、参加者に3分間新聞記事を読んでもらいました。それから、中村先生にみつばちの専門家の立場からこの記事に関するコメントを求めました。先生は配布した資料とスライド映写をしながら、記事の不正確な点を指摘されました。次に、私に農薬の専門家としての立場からのコメントを求められましたので、事実に反する記述をいくつか指摘しました。
その後、参加者からの質問を受けましたが、中村先生に対する質問や私に対する質問が結構たくさんありました。
私に対する質問の中には、みつばちもネオニコチノイドにも関係のない、中国から輸入される農産物の残留農薬の安全性に関するものもありました。日本に輸入されているものは、きちんと検査がされて基準値を超える残留農薬が検出されたものは荷物の積み戻しか廃棄処分にされるので、流通はしていないという説明をしましたが、それでも不安なので自分は農薬は嫌いだと発言していました。
今までの農薬に対する片寄った報道で、農薬は危険という刷り込みがされていて、事実はそうでなく安全は確保されていても、それでも安心できないという典型的な事例でした。

事前のシナリオもなく、ぶっつけ本番に近い形のセミナーでしたが、本当に関心のある参加者が集まっていて、結果として有意義な会がもてたと思います。