2015年4月22日水曜日

インターネットに接続できない問題について、光回線の設置をしたNTTに連絡をとる前にもう一度システムを全部チェックしてみたら、ルーターみたいな箱が2つあり、片方の電源スイッチが切れていることに気がつきました。何故切れていたのかはわかりませんが、多分、何でも節約する性分の妻が不必要な電源と思って切ってしまったのではと想像しますが、言うと喧嘩になるので黙ってスイッチを入れたらルーターのランプが全部点灯して、インターネットに接続できるようになりました。

午後4時20分からは、東京農業大学総合研究所研究会に新しくできた「大学所有遺伝資源保全・利用研究部会」の第1回講演会が開催されることになっていましたので、その前に運動に出かけてきました。
戸定ケ丘の木々の緑はいっそう鮮やかになり、つつじの花も咲き誇り、オオカナメモチも白い花をいっぱい咲かせていました。江戸川の中に生簀(いけす)が設置してありましたので、漁師が捕った魚を入れておくのでしょう。堤防はサイクリングする人が気持ちよさそうに走っていました。河川敷の枯れた葦原もだんだん緑が多くなり、江戸川とつながっている池で釣りをしている人もいました。最高に爽やかな季節です。

東京農大の横には、世田谷区議会議員の選挙候補者のポスターを貼った看板が立っていました。
講演会は「遺伝資源を学び考える」と題して、2題の講演がありました。
小西達夫博士は、元々東京農大の教員でしたが、私より1学年上で、今は一般社団法人進化生物学研究所の主任研究官をされている方で、「タロイモは語る」という演題で先生が生涯をかけて取り組んでこられたタロイモ(=サトイモ)について、実に興味深い話をされました。人類の食料(主食)には、種子繁殖する小麦や米と栄養繁殖するイモ類があり、後者は自給自足の生活に適しているとのことでした。世界中から集めた300種類ぐらいのタロイモを現在も栽培・維持されておられるようでした。
盛岡 一博士は、元々は京都大学出身で微生物の研究者でしたが、今は国立遺伝学研究所知的財産室のABS学術対策チームリーダーをされている方で、「遺伝資源と法規」という演題で、非常に政治的で難しい問題をわかり易く解説されました。生物多様性条約(CBD)(いわゆる名古屋議定書、日本は批准していない)と食料・農業植物遺伝資源条約(ITPGRFA)(日本も批准している)という2つの国際条約があり、遺伝資源提供国(主に途上国)と利用国(主に先進国)の間で利益が反するということを、まるで弁護士のように分析しましたが、原産国の権利と利用国の特許の争いだけでなく、一方では食料は人類共有財産という見方もできますので、これからどう歩み寄れるか難しいなあと思いました。