2015年4月24日金曜日

日本農薬学会農薬生物活性研究会第32回シンポジウムが東京農業大学グリーンアカデミーで10:30-16:00に開催され、私も聴講してきました。プログラムは、研究会委員長濱村謙史朗氏による開会と閉会の挨拶の間に、次のように殺菌剤2題、殺虫剤2題、除草剤2題の講演から構成されていました。
○新規殺菌剤シュードモナスロデシア(生物農薬)水和剤の開発と生物活性・・・前田光紀(日本曹達(株))
○新規殺菌剤ピカルブトラゾクスの生物活性・・・渡辺慎也(日本曹達(株))
○新規殺虫剤シアントラニリプロール(サイアジピル )の生物活性・・・島 克弥(デュポン(株))
○新規殺ダニ剤ピフルブミド(ダニコング フロアブル)の生物活性とその特徴・・・藤岡伸祐(日本農薬(株))
○新規除草剤フルフェナセットの生物活性・・・杉浦健司(バイエルクロップサイエンス(株))
○新規除草剤ピロキサスルホンの芝生地における生物活性・・・岩田卓也((株)理研グリーン)

いずれも新規農薬の開発の経緯、物理化学的性状、毒性、生物活性の特徴などを紹介していましたので、よい勉強になりました。特に最初の講演では、聴講していた東京農業大学学生諸君を意識して生物農薬全般に関する解説があったのはよかったと思いました。化学農薬に比較して生物農薬には長所も短所もありますが、2014年度(農薬年度)の日本における市場では、前者が3,648億円で99.37%、後者が23億円で0.63%だったということは、生物農薬の作物保護における貢献度の現状を表しているのでしょう。

昼休みは生協でコッペパン2個とジュースを買って、天気が良かったので野外のベンチで食べました。農大の学生がサークルの勧誘をしたり、芝生の広場で語り合ったり、若者の活気に溢れていました。私の前に立ち止まって話しかけてくれた3人連れの若い教員がいたと思ったら、千葉大学園芸学部の卒業生で東京農大の教員になった人たちで、私が農大で講義をした時の世話人をしてくれた人たちでした。