2015年5月8日金曜日

自宅を朝7時に出て、JR常磐線で水戸駅へ、水戸駅から鹿島臨海鉄道大洗鹿島線で大洗駅に行き、待っていてくれた樹木医のA氏の車で大洗海岸の駐車場に行きました。茨城県水戸土木事務所の2名と松くい虫被害木の伐倒作業を実施している2つの造園会社の人と合流し、早速伐倒された被害木の集積場所に案内してもらいました。
造園会社の一人は、名刺交換したら自分は東京農業大学短期学部環境緑地学科の卒業生ですと名乗ってくれたので、ただちに親しくなりました。

茨城県大洗海岸でも、有人ヘリによる殺虫剤の散布を一時中断したら松くい虫被害が増大してきたので散布を再開したとのことでした。今年の散布スケジュールを見せてもらったら、ちゃんとスミパイン(有効成分フェニトロチオン)MC(マイクロカプセル)剤(残効性が長い)は1回、乳剤(残効性が短い)は2回散布予定になっていましたので安心しました。

ずい分大きなマツが松くい虫被害で枯れてかなり伐倒されていました。A氏が丁寧に鉈(なた)で樹皮を剥いで調べてくれました。1本だけはマツノマダラカミキリ幼虫が潜入している丸太がみつかりましたが、その他の木にはゾウムシの幼虫が樹皮下にたくさんいるだけで、肝心のマツノマダラカミキリの侵入孔やフラスはありませんでした。従って、これらの枯死木はほとんどが年越し枯れ木で、昨年羽化脱出したマツノマダラカミキリの産卵時期にはマツノザイセンチュウによる病徴が発現していなかったものと思われます。

今年は生物検定に使うマツノマダラカミキリ成虫を発生させるのは無理なら、化学分析だけで散布殺虫剤の残効性の検定をしなければなりません。私は水戸駅からあきらめて帰宅の電車に乗りましたが、A氏はそのまま車で筑波山の近くの民有林のマツを視察に行ったら、松くい虫被害木でマツノマダラカミキリ幼虫が樹体内に寄生している木が何本か見つかり、すでに山主に伐倒・採取する了解を得たとの連絡をくれました。マツノマダラカミキリ成虫がどれくらい発生するかわかりませんが、何とか研究はできそうです。
マツ苗については大森種苗園から電話が入り、入手できるということになりました。

昼食に寄った海の近くの食堂の軒下には、つがいか、2羽のツバメが頻繁に訪れていましたので、巣作りの準備をしていたのかもしれません。
一昨日お見舞いに行った元同僚教授/親友のN君の奥様から、お礼の電話がありました。私が置いてきた新緑の写真をもう一度N君に見せて、いろいろ話をしたとのことでした。