2015年6月13日土曜日

国立感染症研究所のK博士が、ブユ成虫の天敵としてのクモについて調査した斉藤一三ら(1978年)が応動昆22(2):119-121に掲載した論文を見つけて送ってくれました。この頃はネットで検索して論文をダウンロードできるので便利です。これを見ると、成虫の天敵としてはクモ類の他にトンボ類、タガメ類、ハチ類、鳥類などが知られていて、幼虫の天敵としては糸状菌類、原虫類、線虫類、魚類などが知られているとのこと。これらの天敵が、各々成虫・幼虫の密度制御に実際にどの程度貢献しているかは、引用されている文献を入手して一つ一つ確認してみないと判断できません。
また、水路で幼虫、蛹時代を過ごしたブユは、雄が雌より少し早く羽化して水路の近くに潜伏して、遅れて羽化してくる雌を待ち受けて交尾し、交尾後の雌は吸血するために温血動物を探して移動分散し、吸血して卵巣発育後に産卵のために再び水路に戻ってくるという行動習性があるようです。前の白石(2006)の論文で、ブユ成虫を捕獲するトラップでは炭酸ガスと黒い色を誘引源として使うとあったのは、雌が吸血するために牛のような動物の黒い色と呼吸で発生する炭酸ガスを温血動物を見つける指標にしたことで発達した行動習性を利用しているのでしょう。
ということは、効率の良いブユ対策としては、発生源の水路で幼虫を防除することと、水路近くの成虫の潜伏場所で成虫を防除するということが考えられます。

梅雨(つゆ)の合間に水元公園を2時間半ぐらいウォーキングしてきました。途中にある梅の木には梅の実がたくさんなっていました。この時期に降り続く雨を梅雨とはよく言ったものです。
水元公園では大賀博士が遺跡から種子を見つけた古代ハスはまだ咲いていませんでしたが、菖蒲(しょうぶ)の花は満開で、今日は土曜だということもあって菖蒲祭りで大勢の人で賑わっていました。舞台や出店や展示もあり、江戸時代に菖蒲を鑑賞する人々の様子を描いた浮世絵もありました。
大勢の演歌歌手の写真と出演予定日を書いたポスターが貼ってありましたが、立ち止まって見ている人の「知っている歌手は誰もいない」という声が聞こえました。テレビでよく見る有名な歌手とは違って、こうやって地方を回って舞台で歌って、気に入ってくれたお客さんにCDを売ってファンを獲得しようと努力している無名の(有名でない)歌手がたくさんいるということなのかもしれません。

FIFA女子ワールドカップ2015の日本女子代表チームは、2回戦でカメルーンに2:1で勝ちました。これで、映像を日本のテレビ局に送っている義理の息子の仕事は決勝トーナメントまで延長・継続する筈ですので、よかったと思います。