2015年7月28日火曜日

樹木医のA氏からメールでの返信があり、クール宅急便で送ったマツ苗が届いたことと、マツノマダラカミキリ成虫を使った生物検定の具体的なやり方についての連絡がありました。A氏は長年勤務していた林業用薬剤の会社を定年前に退職して自宅に樹木医事務所を開設していますが、非常に丁寧に緻密な実験をやってくれますので、信頼性の高いデータが得られます。

千葉大学園芸学部のN教授は植物の分子生物学が専門ですが、私が今でも松くい虫防除に関する研究に関わっていることをご存じです。松枯れは、マツノマダラカミキリが媒介するマツノザイセンチュウが原因で起こる萎凋病であることが解明されていますが、線虫類は分子生物学的研究が最も進んでいる生物種のひとつで、マツノザイセンチュウのゲノム解析もすでに完了しているようです。N教授は、RNAの特定の領域を合成してマツノザイセンチュウの防除に利用できないかというアイデアを持っていて、マツノザイセンチュウを培養している研究者に協力してもらえないかという相談を受けました。早速、千葉県森林研究所のF氏に電話で打診してみましたら、所長と相談の上、前向きの返事がもらえましたので、どういうふうに共同研究ができるかこれから具体的に話をつめていこうと思っています。