2015年8月10日月曜日

8月24日~28日にオーストラリアのキャンベラで開催される世界若者農業サミット http://mainichi.jp/edu/univ/news/20150119org00m100009000c.html の日が近づいてきましたので、日本から代表として選ばれた永澤拓也君と高尾育穂さんの壮行会が東京駅丸の内南口近くの東京ビル(JPビルの横)の地下のレストランで行われ、私も選考委員の一人でしたので参加しました。中国からは3人の代表が選ばれたそうですが、その中の一人はちょうど早稲田大学に留学中で日本滞在中でしたので彼も参加しました。

天ぷら料理をいただきながら会話は英語で行われましたが、中国代表の男性は緊張していると自分でも言っていましたが、英語が流ちょうというほどでもなく、苦労をしていました。選考会のことを訊いてみたら、提出されたエッセイの審査だけで、面接や英語でのプレゼンテーションはなかったとのことでした。中国は国が広いので、応募者全員に1ケ所に集まってもらって面接をするというのが難しかったのでしょう。その分だけ、書類による選考は厳しかったようです。中国のことですので応募者が多く、学内での選抜と全国での選抜の二段階あったとのことでした。本人も今日は多分英語力の不足から、世界各国から選ばれて集まる若者たちとの口頭でのコミュニケーションに苦労することを自覚したのではと想像します。それでも、中国全土から選ばれてサミットに参加することで、貴重な経験をする筈です。

日本の代表二人はその点英語は流ちょうで、積極的に発言しますので全く心配はありません。二人ともすでに豊富な海外経験も持っていて、特に永澤君は今年の3月に千葉大学園芸学部を卒業して、今はオランダのワーゲニンゲン大学の大学院に留学中ですので、世界の農業問題に関わろうという意欲は十分です。
二人とも年齢的に若いので、第二次世界大戦については責任もないし、あまり関心もなくて当然でしょうが、世界から集まる若者の中には戦争中に日本軍に酷い目にあった国の代表もいる筈ですので、それが話題になることがあるかもしれません。
私自身がアメリカに留学中に、中国やフィリッピンやインドネシア出身者に思いもしなかった厳しい言葉を投げつけられて、戦後の教育で教えられてこなかったことを再認識したことが何回かありました。
どこの国でもいつの時代でもそうですが、加害者は自分のしたことをすぐ忘れてしまいますが、被害者はいつまでも忘れずに親から子へ、子から孫へ、国から国民へと伝えていきます。

老婆心ながら、永澤君も高尾さんも第二次世界大戦に直接関係はなくても、歴史の流れの中で現在の自分の存在があるのですから、日本の過去の歴史をいいことも悪いこともしっかり勉強した上で世界に出ていってほしいと思います。