2015年11月16日月曜日

バンコックにおけるセミナーの1日目は次のアジェンダ(プログラム)で、Miracle Grand Hotelの会議室で主に農薬ビジネス関係者を対象に開催されました。
08:30-08:45  Registration
08:45-09:00  Welcome Remarks
                         by Mr. Sinchai Swasdichai, Thai Pesticide Association
09:00-09:05  Anti-trust Guidline Reminder
                         by Ms. Chutima Ratanasatien, Thai Crop Protection
        Association
09:05-09:15  Goals of the Seminar & Untroduction to Risk Assessment
               in Thailand
                         by Mr. Edward Medalla, Crop Life Asia
09:15-10:15  Principles of Risk Assessment
                         by Edward Medalla, Crop Life Asia
10:15-10:30  Tea / Coffee break
10:30-12:00  Pesticide Safety & Dietary Risk Assessment
                         by Dr. Naoki Motoyama, Prof. Emeritus of Chiba
              University
12:00-13:00  Lunch break
13:00-13:45  HHPs Definitions and Manifestation in Thailand
                         by Dr. Nuansri Tayaputch, Hazardous Substance Board
13:45-14:15  Update on HHPs
                         by Ms. Somang Yang, Crop Life Asia
14:15-15:30  Breakout & Brainstorm: Mext Steps for HHPs Advocacy /
                      Coffee break
                         by Mr. Choon-Kwong Ma, Crop Life Asia
15:30-16:00  Communication & Outreach Strategy for Thailand
                         by Mr. Duke Hipp, Crop Life Asia
16:00-16:30  Wrap Up and Close

ハノイでの時もそうでしたが、バンコックでも日本と違って時間の観念がルーズで、実際の開会の挨拶(Welcome Remarks)が始まったのは、予定より約30分遅れでした。
先ず最初にAnti-trest laws(独占禁止法)についての説明がありました。農薬関係会社が集まっているので、価格の統一とか、透明な競争に反する行為は一切してはいけないという注意でした。
当初、初めの2題を担当する予定だったDr. Vasant Patilが家族の不幸でインドに帰国しましたので、スライドを若干修正してEdward Madalla氏(フィリッピン出身)が代役を務めました。私の講演が今日のメインのプログラムでしたが、講演後に参加者から多くの質問が出され、昼食時間が大幅に遅れることになりました。
私のスケジュールに余裕がなくてどこにも見学に行けないことを配慮して、Chutima Ratanasatienさん(女性)がアレンジしてくれて、午後のプログラムは欠席して車でカセツアート大学の隣りにある国立農業研究所のDr. Tawachai Hongtrakul(ノースカロライナ州立大学の故W.C. Dauterman教授の研究室に留学した同窓生)のところに連れて行ってくれました。タワッチャイさんは昔日本に来た時に成田空港に車で迎えに行って、私の自宅で妻の手料理のディナーをご馳走になったと言っていました(私は忘れていました)。今は、農薬研究部の分析関係研究室が3つ(製剤分析、作物残留分析、環境分析)ある中の、環境分析室の室長をしていました。水や土や大気中の農薬分析を担当しているらしく、研究室には高額な最新式の分析機器が揃っていました。
研究室見学後、昔隣国のビルマとの戦争に勝った時に当時の国王が建立したというパゴタ(仏塔)のある公園に連れて行ってくれました。何百年前のことかはわかりませんが、レンガを積んでよくこんな大きな建造物を造ったものだと思いました。パゴダの上から見えた赤い屋根の揃った建物は僧侶の住宅とのことでしたので、今も仏教寺院として続いているようでした。
ブーゲンビリアの3色の花が咲いている木があって不思議だなと思ったら、タワッチャイさんが、接ぎ木をしているのだと教えてくれました。
象の背中にも乗せてもらい、15分コースで公園を散歩しました。ゆっくり水平に歩いているようでも、実際には歩くたびに少し上下することがわかりました。

バンコック市内のホテルに戻って、Crop Life Asiaの人たちとタイ料理のレストランに行って一緒にディナーを食べました。面白いことにタイでは、ナイフの代わりにスプーンで肉を骨から外したり、野菜を小さく切ったりしていました。蒸した川魚がでましたが、それにかけて食べるソースの一つにあずき色っぽいのがあり、私にはそれは止めといた方がいいと言われました。臭い臭いがするタガメ(カメムシの一種)の雄の抽出物が入っていて独特の臭いがするのだそうです。何でも経験と思っている私は余計興味が湧いて、ちょっとだけスプーンで掬って白身の魚の肉にかけて食べてみましたが、別にそんなに強烈な臭いは感じませんでした。タガメ(日本では絶滅危惧種?)をソースにして食べるとは、国によっていろいろな食文化があるものです。