2016年1月14日木曜日

「林業と薬剤」3月号の原稿の題は、当初の考えを変更して、「松くい虫防除で散布された薬剤の飛散と健康影響(7)-長野県駒ケ根市と千曲市における調査事例-」とすることにしました。2008年から2010年まで3年間実施した調査研究を紹介しようと思っています。

静岡市役所の治山林道課は、富士山とセットで世界遺産に認定された三保の松原の管理・保全を所管していますが、現在松くい虫防除に使っているネオニコチノイド剤のチアクロプリドの海外での登録状況について情報がないかとの問い合わせがありましたので、世界中のどの国でどういう適用作物に対して農薬登録されているかの詳細な情報をバイエルクロップサイエンス株式会社から入手して送りました。スイス、ドイツ、オランダ、フランス、イギリス、ロシア、カナダ、インド、ブラジル、オーストラリアなど世界の多くの国々で、リンゴ、ブドウ、ナシ、チェリー、トマト、キューリ、メロン、トウモロコシ、小麦、米などの果樹、野菜、穀類など多くの作物に登録されて使われていることがわかりました。アメリカだけは登録が失効したようですが、これは安全性に問題があるからではなく、ビジネス上の経済的問題が理由のようです。

今日は午後から水元公園に行って、2時間ウォーキング / ジョギングしてきました。園芸学部構内には10本ぐらいヒマラヤシーダーの巨木がありましたが、3本枯れて、今は7本聳え(そびえ)立っていてりっぱです。水元公園の池や水辺では、カワウ、コサギがいました。ヒドリガモの群れは水を出て芝生で何かをつついていました。ハクセキレイは忙しく動き回って、小合溜のほとりでは何か餌を投げ上げている人がいて、ユリカモメが飛びついていました。野鳥をこんな風に餌付けしていいのだろうかと思ってしまいました。

帰り道にある農家の門の前では、ネギやダイコンを自動販売していて、1束又は1本100円を箱に入れて下さいと書いてあります。よく見たら、今日は箱に「1円や5円で野菜をおいしくたべられますか?」と書いてありました。ちょうど顔見知りの農家の奥さんがいたのでどうしたのですかと訊いたら、一昨日は1円を入れて、昨日は5円を入れてネギを持っていった人がいたので、少しは良心が咎(とが)めるように書いたとのこと。ついでに守り猫として、手を触ると英語をしゃべる猫の縫いぐるみを置いたとのことでした。農家が長期間かけて育てて1束100円で売っているものを、1円や5円入れて持っていくのはドロボーと同じです。この農家は、以前ネギを栽培している矢切(やぎり)の畑に行ったら、大きな麻袋を持った男が畑に侵入してネギを引っこ抜こうとしているところにぶつかったので何をしているのかと怒鳴ったら、お金を払えば文句ないだろうと言って立ち去ったとのこと。農家が他の農家の水田から収穫直前のお米を収穫して盗んでいくという話も聞きましたが、モラルのない情けない人たちがいることには驚かされます。