2016年1月28日木曜日

大網駅まで迎えにきてくれた車で、長柄(ながら)ふる里村のリソル生命(せいめい)の森の日本メディカルトレーニングセンター(旧日本エアロビクスセンター)に行きました。
http://www.seimei-no-mori.com/areamap/
リゾートは広大な面積でいろいろな施設があります。白い梅の花が咲いていました。前に来た時も気が付きましたか、トレーニングセンターの建物の1階から2階に上がる階段の壁には、この施設を過去に利用した内外の有名人のサインがビッシリ書き込まれています。スポーツ選手だけでなく、ノーベル賞受賞者の利根川 進先生のサイインもありました。
午後2時から、ラク・レマンプールという名の広大な瓢箪(ひょうたん)に近い形の野外プールの手前の芝生広場で、MAC-FACTORYという会社の技術者によるドローンの説明とデモ飛行がありました。
http://mac-factory.com/?page_id=2
私は以前も見たことがありますが、また一段と技術が進歩したような気がしました。従来から市販されているカメラ付きの小型ドローンに加えて、プロペラ4枚機(スカイスプレー700)、6枚機(スカイスプレー1000V5)、8枚機(スカイスプレー2000V2)があって、6枚機には農薬散布用の薬液タンクとノズルを装着してデモ飛行をしました。以前のデモ飛行の時は農薬の代わりに水を積んで散布をして見せましたが、規制が厳しくなって、何かを積んで散布をする時は事前の申請と許可(1ケ月以上かかる?)が必要になったそうです。
芝生広場の近くの葉が全部落ちた大きな広葉落葉樹の枝に大きな塊が3つ見えたので、野鳥の巣かと思って近づいて見たら、緑色の葉をした宿り木(ヤドリギ)でした。他の木から水分と栄養分を摂って生きる木があるのですから、不思議です。
MAC-Factoryの2016年版Vol.3のパンフレットを見ると、ドイツ、イギリス、タイ、アメリカ等の海外の企業とも取引があるようです。水田や畑だけでなく、松くい虫防除の薬剤散布にも場所(公園や松島、佐渡島など)によっては、スポット散布ができますので有人ヘリや無人ヘリよりも効率よく使えそうです。価格も100万円前後で無人ヘリコプターに比べるとはるかに手頃のようですので、いずれ広く普及するかもしれません。

私の講演は日本メディカルトテーニングセンター内の会議室で、午後3時半から5時まであり、参加者は東京アグリビジネスの社員が約35人とゴルフ場のグリーンキーパーなどゲストが約35人で、計60~70人でした。農薬に関する最近の話題という一般的な演題にして、アセアン3ケ国を訪問して感じたことと、松枯れ問題のその後としてマツノマダラカミキリ以外の感染経路についてと、環境省のエコチル調査について話をしました。今年は、農薬散布作業者のばく露量調査と尿中排泄濃度との関係を、名古屋大学医学部の先生と共同研究する予定ですので、そのことについて少し詳しく紹介しました。
懇親会は6時から8時まであり、皆はリゾート内のホテルに宿泊しましたが、私は大網駅まで車で送ってもらって帰宅しました。
東京アグリビジネスは、代表取締役会長の大橋邦雄氏が東京農業大学を卒業後、1973年(昭和48年)に創業したとのことですので、43年で会社はりっぱに成長して多数の社員を雇用するようになり、最近は毎年社員全員に3日間の宿泊研修会を受講させて勉強させているようです。私が呼ばれて講演するのは今年で3回目でした。こうやって、実際に農薬散布作業を職業としてやっている人たちと交流することで、私も大いに勉強になります。