2016年2月12日金曜日

甚兵衛の森の調査2日目も朝9時からということでしたので、私は今日は飲酒の予定がないので自分で車を運転して朝7時に自宅を出発しました。

①先ず、昨日エアースコップを使って露出したNO.12、NO.11、NO.3の根系配置全体がわかるように、高所作業者を使って真上から写真を撮りました。次に、②癒合・接着している部分を鋸(のこぎり)で切り出して、接着面は形成層どおしが接着していることを確認しました。③線虫を分離してDNA診断でマツノザイセンチュウ陽性かどうか確認するためにテープでマークした個所から材片を採取しました。次いで、④NO.12の根株から伸びている太い根を切り出して4等分して番号を付け、その中の1番と4番についてはマツノザイセンチュウの産卵痕、穿入痕、幼虫・蛹、成虫脱出孔の有無などを調査しました。残りの部分2と3については、現場に置いてある大きなポリタンクに保管しました。

今回の調査でわかったことは、2014年に伐採した枯死木NO.11の根と2015年に伐採した枯死木NO.12の根には癒合・接着部位があったことと、NO.12の根と隣接する生立木NO.3の根にも癒合・接着部位が見つかったということです。NO.11の根とNO.12の根にはクロカミキリと思われる幼虫(同定が必要)が寄生して食害していました。
NO.12の根株にはすでにDNA診断でマツノザイセンチュウが検出されていますが、NO.11の根と生立木NO.3根については今回採取した材片でいずれ判明する筈です。
もし生立木NO.3の根からもマツノザイセンチュウが検出されれば、いずれこの木も枯死するのか、それとも殺線虫剤のフォスチアゼート(商品名ネマバスター)を土壌施用したことで保護されるのかは興味深いところです。
NO.12の太い根の4分割した部分2と3は保管してありますので、いずれクロカミキリの成虫が発生してくれば、大きなマツ苗に接種して根に産卵させることでマツノザイセンチュウが根から侵入・感染するかどうか確認できればと思っています。