2016年9月26日月曜日

上野駅9:14発の新幹線はやぶさに乗って、八戸駅には12:01に着きました。車窓から見た東北地方の水田はまだ稲刈りの途中でした。八戸駅構内の通路には、女子レスリングでオリンピック4連覇をした伊調 馨(かおる)選手の偉業を称える展示がありました。

駅前でレンタカーを借りて白浜漁港に向かいました。枯死進行中のマツの木があったのは、遊歩道に深久保漁港まで250m、白浜漁港まで250mという道理標識があった近くでしたので、白浜漁港から歩けば近いと思いました。実際には駐車をするのに適当な場所を見つけるのにウロウロして、結局目的の枯死進行中のマツの木の場所までたどり着けたのは午後2時過ぎでした。青森県が先に材片採取した跡が幹の1mより上方に複数ありました。
私は、手斧で軽く粗皮を剥いでから、地上約1mの高さの幹の周りから3ケ所、地際の地上3cmの幹の周りから3ケ所、土を除去して地面の下約3cmの幹の周りから2ケ所、1.5cm巾の歯をつけた電動ドリルで穴を開けて材片を採取しました。根からも材片を採取したいと思って、スコップを持っていかなかったので手斧で少し地面を掘ってみたのですが、このマツの木(胸高幹周り102cm、樹高10~15m)は元々斜面に立っていて幹は相当の深さが砂に埋まっていて、根まで到達できなかったので諦めました。また、枝は10mぐらいの高所にしかなく、手が届きませんでした。
従って、幹からだけ高さ別に3検体採取することで良しとしました。
これを一緒に研究をしている樹木医の阿部 豊氏に送って、ベールマン法で生きている線虫を分離し、線虫を検体としてDNA診断をしてマツノザイセンチュウが含まれているかどうか調べてもらうつもりです。

八戸市の白浜海岸には親子ずれで遊びに来たり、若いカップルが遊びにきたりしていました。海岸の岩山の上には漁港を見下ろすように何か石の像が立っていました。字は彫ってありませんでしたが、漁師の安全を祈願して建てた観音様のような印象を受けました。漁港の近くの畑にきれいな薄紫色の花が植えてあったので、ちょうど畑仕事をしていた奥さんに訊いてみたら、サフランという植物で、春には葉だけが出て(光合成をして球根を太らせる?)、秋には花だけが咲くのだそうです。

日帰りの短い旅行で、自宅に着いたのは午後9時頃になりましたが、気になっていた青森県の枯死進行中のマツの材片が採取できたので大満足でした。八戸駅で帰りの新幹線を待っている間に構内の本屋に立ち寄ってみたら、鈴木士郎・佐藤圭亮(編)「これでいいのか青森県-津軽 vs 南部で青森県は真っ二つ!?」(株式会社マイクロマガジン社、2014年発行)という本が目に入り、ページをめくってみたら面白そうでしたので1冊買いました。