2016年9月24日土曜日

今日の甚兵衛の森の調査には私を含めて7人が参加しました。一番遠くは福岡から来られたO氏でした。O氏はシロアリについて詳しい専門家で、O氏の提供してくれたシロアリトラップを甚兵衛の森のマツの老大木8本の根元の地面に2個ずつ埋めて2ケ月経ちましたので、それを掘り出してシロアリがマツの根を食害している可能性があるかどうか調査をしました。餌木に菌類の発生は見られましたが、シロアリの被害はまだ見られませんでした。しかし、伐倒したマツの根株を地面に埋めて蓋をしておいたところでは、ゾウムシの食害を示すフラスと、菌類の発生とヤマトシロアリの発生が見られましたので、マツの老大木の根が衰弱してくればシロアリの加害対象になる可能性が推察されました。

6月にクロカミキリ成虫を各70頭ぐらいずつ株元の地面に放飼したマツの大苗には、まだ孵化幼虫による根の食害によると思われる症状は発現していませんでした。まだ今年産卵されたクロカミキリの幼虫は小さい筈ですので、もう少し経過を見る必要があります。

午後からは2グループに分かれて、車で甚兵衛の森を中心に半径約4kmの範囲までマツの分布と松枯れ木の分布を調査しましたが、民家の庭には想像した以上にマツが植栽されていて全部を調査するのは時間的に無理でしたので、今日は松枯れ木だけ記録することにしました。1人が車を運転し、3人で観察をし、その中の1人が写真を撮って、1人が胸高直径と4樹高を測定または目測し、1人がノートに記録するという分業をしました。一部の松枯れ木からは材片採取もしました。まだ両グループのデータの整理はしていませんが、私の乗った車のグループだけでも20本ぐらいは枯死木があり、しかも甚兵衛の森の比較的近距離にもありましたので、遅くても来年のマツノマダラカミキリ成虫の羽化脱出時期までには伐倒駆除しないと、マツノザイセンチュウに感染したマツノマダラカミキリ成虫が甚兵衛の森に飛来する可能性があるということがわかりました。

明日の集合時間は午後2時ですので、午前中は家で少しゆっくりできます。