2016年10月17日月曜日

私が松くい虫防除のために有人・無人ヘリコプター散布や地上散布された農薬の作業者や周辺住民への暴露量を測定する調査研究をしていることを知っている元NIEHS(National Institute of Environmentak Health Sciences 米国国立環境健康科学研究所)勤務のDr. Buck Grissomから、Be(ベリリウム)の作業環境における吸入暴露量測定は用いるサンプリング機器によって約3倍過少評価する場合があることを示した論文のアブストラクトを送ってきました。
http://annhyg.oxfordjournals.org/content/59/6/788.abstract

Beは銅との合金が強度その他有利な性質を有する一方で、人間に対する毒性も高いので、作業環境における気中濃度の管理が重要な物質のようです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%AA%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%83%A0
この論文では、被験者(作業者)に37mm closed faced filter cassette(CFC) 'total' particulate methodと呼ばれるサンプリング装置と、‘Gesamtstaubprobenahmesystem’ (GSP) inhalable sampling conventionと呼ばれるサンプリング装置の両方を装着させて、39サンプルのデータからCFCによる測定値はGSPによる測定値に対して2.88倍過少評価になるということを示したようです。
私には両方のエアーサンプリング装置がどういうものかわかりませんので、どういうメカニズムで差が生じるのか判断できませんが、化学物質の人体暴露量を測定する時は、測定方法が重要なことを示した一例だということはわかります。

礼状に、私たちが採用している吸入暴露量と経皮暴露量の測定方法を示す写真を添付して送っておきました。

今日はかなりの豪雨でしたのでウォーキング/ジョギングは止めて、昼休みに道場で空手の稽古を1時間しました。