ある外資系企業の方から東京農業大学総合研究所研究会農薬部会事務局のメールアドレス nouyaku@nodai.ac.jp 宛に届いた質問が、農薬部会長の私に転送されてきました。過去に行われた部会セミナーの内容に非常に興味を持たれたらしく、今後同様のセミナーがあれば聴講したいが、(1)どうすれば事前にプログラム(セミナーの演者と演題)をチェックできるかということと、(2)プログラムによって単回だけ聴講することは可能か、というお問い合わせでした。どう返信するか、現在農薬部会の幹事長、事務担当者と相談中です。
基本的には、総合研究所研究会に入会(法人の年会費3万円、個人の場合は1万円)することと、農薬部会に入会(法人の年会費5万円、個人の場合は1万円)することが必要ですが、非会員が特定のプログラムにだけ聴講を希望される場合は、その都度聴講費(一人3千円)を徴取して特別認める場合もあります。法人会員と個人会員の違いは、法人からは何人でも聴講できるが、個人の場合は本人だけ聴講できるという違いです。
農薬部会のセミナーや特別講演のプログラムは、総合研究所のHP http://nri.nodai.ac.jp/overview/ にも、研究会のHP http://nri.nodai.ac.jp/society/groups/ にも、農薬部会のHP http://nri.nodai.ac.jp/society/groups/17/ にも事前の案内は掲載されていませんので、残念ながら会員になっていただかないと事前にプログラムをチェックするということはできません。会員宛には開催の約1ケ月前に事務局からプログラムの案内が発送されます。
最近5年間の演題一覧は以下の通りです。
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東京農大総研研究会農薬部会セミナー・特別講演一覧
(2011年5月~2016年12月)
Ⅰ. 特別講演
(1) 平成23年度総会 平成23年5月27日(金)
梅津憲治氏(大塚化学(株)・東京農業大学総合研究所客員教
授)
我が航跡-東北大学・カリフォルニア大学・大塚化学・これか
ら
(2) 平成24年度総会 平成24年5月11日(金)
関澤 純氏((元)国立医薬品食品衛生研究所・徳島大学
教授)
食品経由の健康リスクとリスクマネジメントの関係
-化学物質、微生物・放射線のちがいを考える
(3) 平成25年度新年顔合わせの会 平成25年1月18日(金)
本山直樹氏(東京農業大学客員教授)
白砂青松100選の松原が消滅しつつあるのは何故か
-魔女の噂に怯える行政
(4) 平成25年度総会 平成25年6月21日(金)
中西準子氏(横浜国立大学名誉教授・産総研フェロー)
放射線の健康リスクを考える
-福島第一のリスクはどれくらいだったのか
(5) 平成26年度新年顔合わせの会 平成26年1月17日(金)
石田三雄氏((元)三共)
いまも世界に輝く高峰譲吉の業績
(6) 平成26年度総会 平成26年5月16日(金)
染谷 茂氏((株)アグリプラス代表)
地の利を生かした都市近郊農業
(7) 平成27年度新年顔合わせの会 平成27年1月16日(金)
Dr. Harald Printz(バイエルクロップサイエンス(株)代表取締
役社長)
Feeding a Hungry Planet
-Perspectives from a Multinational Company
(8) 平成27年度総会 平成27年5月15日(金)
松尾雅彦氏(カルビー(株)相談役・スマート・テロワー
ル協会会長)
改革は辺境から
(9) 平成28年度新年顔合わせの会 平成28年1月22日(金)
山本 出氏(東京農業大学名誉教授)
農薬デザインへの取り組み
(10) 平成28年度総会 平成28年5月27日(金)
深井 有氏(中央大学名誉教授・東大生産技術研究所客員研究
員)
社会の常識の再検討
-地球温暖化を例にCO2温暖化論を問い直す
(11) 平成29年度新年顔合わせの会 平成29年1月20日(金)(予
定)
二井一禎氏(京都大学名誉教授)
松くい虫問題に見られる複雑な生物間相互作用
Ⅱ. 部会セミナー「新農薬の開発戦略」「先人に聴く」
第82回セミナー 平成23年7月29日(金)
仲下英雄氏(東京農業大学教授)
誘導抵抗性による病害防除の現状と可能性
山本 出氏(東京農業大学名誉教授)
食品の安全性
-放射能汚染、中国事情を含む
第83回セミナー 平成23年9月30日(金)
上山 功氏((元)バイエルクロップサイエンス(株))
第17回国際植物保護会議に出席して
池平秀行氏(住友化学(株)有機合成研究所フェロー)
有機ELについて
第84回セミナー 平成23年12月2日(金)
本山直樹氏(東京農業大学客員教授)
農薬飛散による健康被害と報道された事例の再検証
-出雲市での目のかゆみ事件など
山本 出氏(東京農業大学名誉教授)
ネオニコチノイドのこれから
第85回セミナー 平成24年2月17日(金)
Dr. Philip Lee((元)デュポン社・京都大学招聘教授)
Can computational technology adequately predict the physico-
chemical properties, environmentak and toxicological behavior
of chemicals?
吉村 功氏((株)K・I研究所)
新なALS阻害型除草剤の創出を目指して
-PC除草剤からピリミスルファンの開発まで
第86回セミナー 平成24年7月27日(金)
梅津憲治氏(大塚化学(株)、東京農業大学総合研究所客員教
授)
植物工場の現状と将来と課題
第87回セミナー 平成24年10月19日(金)
波多野連平氏(日本曹達(株)農業化学品事業部)
農業用くん煙剤の話
若山健二氏(日産化学工業(株))
新規土壌病害殺菌剤としての「アミスルブロム」について
第88回セミナー 平成24年12月14日(金)
上原正浩氏(日本農薬(株)総合研究所)
ピリフルキナゾンの創製について
青山博昭氏(一般財団法人残留農薬研究所)
農薬の内分泌かく乱作用に関する諸課題と科学的対応
第89回セミナー 平成25年3月8日(金)
貴田健一氏(クミアイ化学工業(株)生物科学研究所)
新規殺菌剤ファンタジスタ顆粒水和剤の特性と農業分野にお
ける有効性
服部光雄氏(日本曹達(株)常任顧問)
国内外の農薬登録制度と最近の動向について
第90回セミナー 平成25年7月19日(金)
真鍋 昇氏(東京大学大学院農学生命科学研究科教授)
世界的なミツバチ減少の原因解明の実態
冨沢元博氏(東京農業大学応用生物科学部教授)
受容体構造をリガンドとしたニコチン性リガンドの分子設計
第91回セミナー 平成25年9月20日(金)
原 正樹氏(住友化学(株)国際アグロ事業部登録部)
EUにおけるネオニコチノイド剤規制の経緯と最近の動向
松村正哉氏(独立行政法人九州沖縄農業研究センター)
イネウンカ類の薬剤抵抗性:現状と今後の課題
第92回セミナー 平成25年12月6日(金)
作田庄平氏(東京大学大学院農学生命科学研究科准教授)
マイコトキシンと生産制御
大川茂範氏(宮城県古川試験場)
宮城県の津波被災農地の復旧過程における植生管理
第93回セミナー 平成26年3月4日(金)
浅見忠男氏(東京大学大学院農学生命科学研究科教授)
研究の源流へ
-新しい植物ホルモンを求めて
更田真一郎氏(環境省農薬環境管理室長)
農薬の大気経由による影響評価に関する検討状況について
第94回セミナー 平成26年7月18日(金)
松島芳隆氏(東京農業大学生物応用科学科教授)
生物活性物質を中心とした有機合成化学的研究
国見裕久氏(東京農工大学大学院農学研究科教授)
害虫防除における天敵微生物の利用:歴史と展望
第95回セミナー 平成26年10月3日(金)
山本 出氏(東京農業大学名誉教授)
日本農業の展望
長田裕之氏(理化学研究所基幹研究所ケミカルバイオロジー研
究領域長)
ケミカルバイオロジーによる創農薬の可能性
第96回セミナー 平成26年12月5日(金)
中村 純氏(玉川大学学術研究所ミツバチ科学研究センター主
任)
ミツバチとネオニコチノイド系農薬
-問題の解決はどこに向かうか
松田一彦氏(近畿大学農学部教授)
ネオニコチノイドの選択性:メカニズムとレベル
畝山智香子氏(国立医薬品食品研究所安全情報部第三室長)
ネオニコチノイドの評価について
-EFSAは何をどう評価したのか
第97回セミナー 平成27年3月6日(金)
佃 晋太郎氏(石原産業(株)中央研究所)
新規殺菌剤 isofetamid(ケンジャR)に関する研究
鈴木芳人氏((元)中央農業総合研究センター)
殺虫剤抵抗性管理の常識を覆す理論と実証
-実効性のある技術開発の原点
第98回セミナー 平成27年7月17日(金)
矢島 新氏(東京農業大学応用生物科学部醸造学科准教授)
有機合成が教えてくれた微生物の巧
清水 力氏(クミアイ化学工業(株)研究開発本部副本部長)
除草剤の研究開発と応用利用
第99回セミナー 平成27年9月18日(金)
高野義孝氏(京都大学大学院農学研究科植物病理学分野准教
授)
炭疽病菌エフェクターの網羅的検索とエフェクター阻害型農
薬の開発
田部井 豊氏(農業生物資源研究所い電子組換え推進室長)
遺伝子組換え農作物の現状と展望
第100回セミナー 平成27年12月4日(金)
播本芳明氏(ダウ・ケミカル日本、ダウアグロケミカル事業部
門)
新規殺菌剤イソクラストTM
横田敏恭氏(アグリビジネス推進研究協会理事長)
我が国の農薬行政とは
第101回セミナー 平成28年3月4日(金)
上山 純氏(名古屋大学大学院医学系研究科病態解析学講座准
教授)
ヒトを対象とした殺虫剤の生物学的曝露モニタリング
真宮靖治氏((元)玉川大学教授・(元)森林総合研究所)
マツ材線虫病研究の歴史的経過と問題点
第102回セミナー 平成28年7月8日(金)
有江 力氏(東京農工大学大学院農学研究科教授)
植物病害対策のフロンティア
-植物アクチベーターの基礎と利用の可能性
斎藤 勲氏((元)愛知県衛生研究所・(現)東海コープ顧
問)
農薬の急性参照用量(ARfD)設定の背景と現状
第103回セミナー 平成28年9月16日(金)
平田晃一氏(日本曹達(株)小田原研究所創薬解析研究部)
神経系作用化合物の作用機構研究、殺虫剤抵抗性について
平井憲次氏(公益財団法人相模中央化学研究所長)
ピラゾール環を母核とする新農薬の創製研究
第104回セミナー 平成28年11月25日(金)
久地井 豊氏(デュポン(株)農業製品事業部研究・開発本
部)
新規殺菌剤オキサチアピプロリンの開発と作用特性
小笠原 勝氏(宇都宮大学雑草と里山の科学教育研究センター
教授)
除草剤及び植生管理市場の将来展望
第105回セミナー 平成29年3月10日(金)(予定)
糸川健太郎氏(国立感染症研究所昆虫医科学部博士研究員)
殺虫剤抵抗性機構研究の最前線(仮題)
白井友紀氏(岡山大学名誉教授・岡山県立生物科学研究所長)
植物保護の将来(仮題)
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今日はマラソンに向けてのトレーニングは全くできませんでしたので、明日その分も含めて頑張ろうと思っています。