2017年2月2日木曜日

地下鉄千代田線日比谷駅で降りてA13出口を出ると、日比谷公園と反対側に東京宝塚劇場がありました。TOHOシネマズみゆき座は地下2Fにありました。ウィークデイ(木曜)で午前10:30から映画を観に来られる人は限られていますので(私のように退職者か、専業主婦か、学生か、時間の自由になる人、等)、劇場内はガラガラに近く空席だらけでした。

「スノーデン」は久し振りに観た、素晴らしい映画でした。NSA(National Security Agency 米国国家安全保障局)に勤務していたスノーデン(Edward Snowden)が、国家が行っている国外・国内の盗聴・諜報活動が度を越して人権を無視していることに疑問を抱いて、メディアに暴露するという2013年6月に実際に起こったことを映画化したものでした。似たような事件は1971年6月にもあって、その時はエルズバーグ(Daniel Ellsberg)という人がベトナム戦争に関するアメリカ政府の嘘の説明を含んだ軍の最高機密文書を漏洩(ろうえい)した事件でした。ネットで検索したら、ITジャーナリストの牧野武文という人の、両方を対比して詳述したサイトがありました。
https://the01.jp/p0001924/

1971年は私はまだアメリカ在住時期でしたので、よく覚えています。エルズバーグの奥さんの名前はパトリシア(Patricia)でしたが、危険を恐れずに正しいことをしようとする勇気のある夫を支えるりっぱな奥さんとして私は強い印象を受けました。ちょうど1971年に現地で生まれた私の娘の英語の名前を、そんな賢明な女性に育ってほしいという願いを込めてパトリシア(Patricia)と名付けました。

スノーデンはノースカロライナ州の東部の海岸に近いエリザベス(Elizabeth)市で1983年に生まれて、やはり大西洋に面したウィルミントン(Wilmington)市で育ったとのことですが、両方とも私がよく知っている南部の田舎町ですので、余計興味が湧きました。アメリカでは犯罪者扱いですから、いまだにロシアのモスクワに住んでいるとのこと。
両方の事件に共通のことは、国や国を動かしている政府は、国や国民を共産主義やテロリストから守るためというもっともらしい理由で、うっかりすると国民に嘘をついたり国民の知らないところで犯罪を犯す場合があるということだと思います。
滅茶苦茶な強引な発言をして世界からひんしゅくを買っているトランプ大統領を持ち出すまでもなく、日本でも現政権が最近強引に通したいくつかの法律は、第二次世界大戦の前の状況に段々似てきたような気がしています。私たちも気が付いたらいつの間にか反対できない状況に追い込まれているというようなことにならないように、しっかり監視しなければいけないなと思います。