2017年2月3日金曜日

昨日の夜8時半からNHKテレビのEテレ(この辺りではチャンネル2)の今日の健康という15分間の番組で、うつ病と認知行動療法について、認知行動療法研究開発センター理事の菊池俊暁(としあき)先生が解説していました。うつ病患者には、①根拠のないきめつけ、②「0か100か」思考、③過度の一般化、④自己非難、という4つの特徴(症状)が見られるとのことでした。農薬反対活動をしているいわゆる化学物質過敏症(MCS: Multiple Chemical Sensitivity)の方々と症状的にはよく似ているなと思いました。しかし、何が原因でそういう症状を発症するようになるかについては、明確な説明はなかったような気がしました。
薬物療法と認知行動療法では、治療の結果脳の中の活性化される部位と沈静化される部位に違いが見られることを示す画像と、治療効果はそれぞれ単独に実施するよりも合わせて実施する方が高いことを示すグラフは、それぞれの治療方法が作用する部位とメカニズムが異なるということを暗示していて興味深いと思いました。
私が千葉大学で過去30年間に指導した学生の中にも、軽い(?)うつ病で医者に罹っている人が何人かいました。普段は他の学生と同じで何の問題もないのに、たまに朝起きた時に体調が悪い時があるらしく、医者に寄ってから大学に行きますと電話をくれる時がありました。学生だけでなく、教員の中にもうつ病に苦しんで自ら命を絶った人がいました。いずれ医学の進歩で根本的な原因の解明と治療方法が確立されることを期待しています。

アメリカ人の空手の弟子/友人のMargie さんからのメールに、娘のSarahちゃん(赤ちゃんの時から知っているので今でも「ちゃん」付けで呼びます)と孫のJackson 君の写真が添付されていました。Jackson 君の父親は確かアメリカインディアンの血が1/2ぐらいだった筈ですから、Jackson 君も1/4はその血を受け継いでいる筈ですが、最高の笑顔をしています。
Margie さんに「スノーデン」という映画を観てきたことを報告して、アメリカ人の大半はスノーデンをTraitor(裏切り者)とみているのか、Patriot(愛国者)みているのかと質問してみました。Margie さんのお母さんはアメリカ南部のサウスカロライナ州出身のアメリカ人(白人)ですが、お父さん(眼科の医師でした)は北部のニューヨーク州出身のユダヤ系アメリカ人で、元々はドイツからの移民でした。自分は、エルズバーグ(Daniel Elsburg)は、ベトナム戦争中に政権に対して事実を述べたのでPatriot と見なすけど、スノーデン(Edward Snowden)はFool(馬鹿)だと思うとの答えでした。その理由は、彼は高い給料をもらえる仕事に就いていて、情熱的なガールフレンドがいて、ハワイ(多くの人が憧れる)で仕事をしていて、お父さんがまだ生きているにもかかわらず、彼に寄せられていた信頼を裏切ってそれら全てを捨て去ったからとのことでした。国家が個人の人権を無視して違法に盗聴や諜報活動をして個人情報を収集したり、スパイ衛星を使って遠隔操作で特定の個人(テロリスト)を爆撃して殺す(当然、間違って無関係の周辺の人々を殺すこともあり得る)ことの是非についてはコメントなしでした。
アメリカではこの映画は人気が出なかったとのことですが、多くのアメリカ人にとっては国家の機密を盗んでロシアに逃げて行ったスノーデンは、やはりTraitor と見えるのでしょう。

用事があって先日講演をした長生郡長柄町のメディカルトレーニングセンターに立ち寄りましたが、近くの日当たりのよい斜面の白梅が満開でした。ヤドリギ(宿り木、寄生木)がびっしり寄生している木があったので写真を撮って数えてみたら、25ケ所ぐらいに寄生していました。ヤドリギはいったいどうやって他の木に到達して寄生するのか不思議です。今度どうやって宿主から水分や栄養分を摂取しているのか、よく観察してみようと思います。
今日は節分で、明日は春分の日だそうです。