2017年3月7日火曜日

JR松山駅前には路面電車乗り場に移動できる地下道がありますが、その壁に、「アイチじゃないよ エヒメだよ!」と書いてある面白いポスターが貼ってありました。愛知も愛媛も「愛」という字を使うので、観光客の中には区別がつかずに間違える人がいるのかもしれません。大学の略称も紛らわしくて、愛知大学も「愛大」ですが、愛媛大学も「愛大」と書いてありました。
ピンク色が濃い花が満開のサクラの木には、ツバキザクラというラベルが付いていました。

私は旅先ではたいてい朝早起きして、朝食前に1時間ぐらいウォーキング/ジョギングすることにしています。路面電車に乗らずに、松山城のお堀の辺りに行ってみました。白鳥が2羽いましたが、首を羽に埋めたままで伸ばしてくれませんでした。堀端にマツ並木がありましたが、松くい虫被害で何本か伐採した根株があり、生き残っている木には樹幹注入済のラベルがホッチキス留めしてありました。

愛媛大学城北キャンパスを会場とした学会大会では、午前中は一般講演、昼休みはランチョンセミナー、午後は「四国の生産現場の問題解決」というテーマのシンポジウム1がありました。ランチョンセミナーは4会場でありましたが、私は農薬工業会の「食料生産の重要性と農薬の役割」の会場に行きました。事務局長の廣岡 卓氏が主として学生を対象にした講演をしましたが、その中で私が千葉大学勤務時代に学生たちと一緒に実施した「ヘリコプター散布された農薬の水生生物や水田周辺環境の生態系に及ぼす影響調査」の動画を紹介していました。

四国で農薬学会大会を開催するのは初めてとのことで、四国4県(愛媛県、香川県、徳島県、高知県)の試験研究機関の人がそれぞれの県で取り組んでいる研究プロジェクトについて紹介しました。いずれも興味深い内容でしたが、私は特に2つのことが印象に残りました。1つ目は、愛媛県の間(はざま)氏の作物残留農薬の分析に関するスライドに、使用していない筈の農薬の検出されたリストが載っていたことです。生産者(農家)にとっては基準値を超えた残留農薬が検出されれば出荷停止になるにもかかわらず、いまだにそんなことがあるのかと不思議な気がしました。2つ目は、高知県の中石氏の講演で、高知県では恐らく日本で一番IPMが成功して普及していると想像されますが、キュウリだけは普及率が30%程度と低いのは何故かということが気になりました。高知県では化学殺虫剤を使った慣行防除に比べて、天敵利用のIPMは防除効果も経済的コストも労力も遜色ないところまで技術開発されて実証されているにもかかわらず、何故キュウリだけは普及率が低いのかの理由の説明はありませんでした。