2017年7月21日金曜日

宮崎空港には朝8:30に着きました。空港駅から電車で南宮崎駅まで行き、そこからタクシーで会場の宮崎市民文化センターに行きました。
空港駅には宮崎県北、宮崎県央、宮崎県南の大きな観光スポットのポスターが貼ってありました。


市民文化ホールはりっぱな建物で、前の芝生には家族を表す像が立っていました。イベント案内の掲示板には、農薬シンポジウムのポスターと氷川きよしのコンサートのポスターが並んで貼ってありました。





農薬シンポジウムの会場は小ホールでしたが、ほぼ満席でした。農業大学校の学生たちも来ていて、前列に座っていました。
第1部は私の「農薬とは何?」と題した基調講演、第2部は宮崎県農政水産部農業経営支援課主査で専門技術員の後藤 弘氏の「宮崎県の野菜作りと食の安全への取り組み」と題した講演、第3部は宮崎県総合農業試験場副部長の黒木修一博士をコーディネーターとしたパネルディスカッション「農薬の役割と食の安全について考えよう」でした。
後藤氏は宮崎県の農業の現状と安全確保の取り組みについて、特に宮城県方式のICM(Integrated Crop Management 総合的作物管理」について紹介しました。
パネリストとしては、私と上記の後藤氏に加えて、農薬業界代表として農薬工業会九州支部長の田中信隆氏、消費者代表としてベジタブル&フルーツマイスターの杉田麻美子氏、生産者代表として野菜農家の井上 学氏、若手農業担い手代表として宮崎農業大学校学生の松川朱莉氏が参加しました。
パネルディスカッションのコーディネーターの黒木博士は、パネリストの発言を求める前に、江戸時代の4大飢饉について虫害(ウンカ)と病害(イモチ病)が原因で何十万人という餓死者が出たことをスライドで紹介しました。発生予察データから、現在もウンカは大陸から飛んできているが、農薬による防除で被害が抑えられているという状況から、農薬が必要という点については議論しないと述べた上で、消費者に安心をしてもらうには何が必要かという議論の進め方をしました。非常に説得力のあるスライドと議論の進め方でした。




 


 
農薬シンポジウム終了後、宮崎観光ホテルに会場を移して、農薬工業会九州支部と安全協九州支部との合同会議が開催され、農水省消費・安全局農産安全管理課農薬対策室の入江真理(まこと)課長補佐による「最近の農薬を巡る情勢について(作物群での農薬登録)」と題した講演がありました。私が農業資材審議会農薬部会長を退任して何年も経過し、現在どんな課題について検討が行われているか追跡もしていませんので、作物のグループ化がどういう進捗状況になっているか勉強になりました。
懇親会の後、同ホテルに一泊しましたが、7階の窓からは大淀川の夜景が見えました。