Frank君の息子のDanny君は、赤ちゃんだった頃、当時ローリー市に住んでいた我が家で預かって妻がベイビーシッティングした関係で、妻にとっても私にとっても我が家の一員のような特別な感情があります。今日はランチを一緒に食べようということになっていましたので、Frank君がモーテルに朝9時頃迎えに来てくれました。海岸の方向に車で走って約2時間の距離のGreenvilleという小さな町に住んでいます。もう40年ぐらい昔のことですが、Frank君が朝勤務に行く途中で連れてきて、夕方迎えにくるまで私の妻が食事を食べさせたり、おしめをとりかえたり、背中に負ぶって「よいよいよい・・」と子守歌を歌ってあやしたりしていたのを思い出します。
車を運転していたFrank君が右足が攣ったので休憩するために道路脇に車を留めて少し歩き回りましたが、偶然道路に飛び出して車に轢かれたシカの死骸がせんべいみたいにぺしゃんこになってありました。何回も轢かれたのか、頭蓋骨もぺしゃんこになっていました。
Danny君はEast Carolina University(ECU)のSchool of Art and Designを卒業して、手作りのキャビネットや家具を作るスタジオを起業していて、そのShop(作業場)を見せてくれました。元々はキリスト教の教会だった建物を利用して、いろいろな道具や材料の木などが置いてありました。今手がけている製作途中の大きなベッドと大きなテーブルもありました。テーブルの上に乗せるセメント(コンクリート?)製の台もできていました。カンナは日本式は引いて、アメリカ式は押すのだと思っていましたが、日本式と同じ引くカンナも持っていて板を削ってみせてくれました。千葉大学時代の同級生で木のネンドのアトリエをやっていた小杉荘八君が見たら、同じような分野なので興味を示すだろうなと思いました。後で、写真だけでも送ってあげようと思います。インテリアデザインとして、自然の木を配置して天井近くにくもの巣を張らせているところも面白いなと思いました。
Shopの前のデッキには犬のベッドとアンティークの農機具や井戸の水くみポンプなどが置いてあり、やはりこういうものの芸術的な価値を評価するのだなと思いました。
鶏小屋の入口に架けてある鳥の巣はwasp(ハチ)の巣になっていて、Danny君は2回刺されたので私に気を付けるように言いましたが、外さずにそのまましているところがまた面白いなと思いました。
ランチは町の中のWinslow'sというレストランで食べましたが、元々はStable(馬小屋)だったのが、金物屋に代わって、その後レストランになったとのことでした。Danny君の奥さんのMellisaさんは、大学で看護学を教えているそうですが、野菜嫌いだったDanny君に健康にいいからと野菜を食べるようにしつけた(食べなければ他に食べるものはないと言って)のだそうです。二人の子供ものびのびと育っているようでした。Danny君はアメリカ人としては背が高い方ではありませんが、木工をしている仕事柄か腕っぷしが太くて力強そうだったので、力こぶを見せてくれと言ったら恥ずかしそうにちょっと格好だけしてみせてくれました。
帰りはレストランを2時頃出発して、行く時に目を付けておいたダイズ畑とサツマイモ畑を見学しました。この辺りは南部ですから昔は綿畑だったのでしょうが、時代の流れとともに綿畑がタバコ畑に代わり、それがまたダイズ畑とサツマイモ畑に変わったのかもしれません。うっかり畑のそばにあったヒアリの巣を踏んでしまったらヒアリが続々と飛び出してきましたが、気が付いてすぐ離れましたので噛まれませんでした。途中、池のある白い3階建ての家がありました。
今日は下流の湖の遊歩道と上流の湖の遊歩道の両方をウォーキングしたましたので、約6マイル(約10km)になった筈で、Frank君は息を切らしながら途中で靴の紐を結び直すと言って呼吸を整えていました。