2017年10月25日水曜日

モーテルの私の部屋のソファーベッドを広げて寝ているDon 君は、昨日の朝10時頃ちょっと小型トラックにガソリンを入れて、その他の用事を足してくると言って出かけました。ラップトップPCもニコン製一眼レフカメラもスーツケースも部屋に置いてあるし、コーヒーテーブル上には半分飲みかけのコーヒーカップも置いてあるので、すぐ帰ってくるものと思っていました。しかし夕方私がLake Johnsonでのウォーキング/ジョギングが終わって部屋に戻っても帰ってきませんでした。とうとう夜の10時になっても帰ってこないのでMargieさんのスマホにテキストを送ってその旨を伝えました。どこかで心臓発作で倒れているか、交通事故で負傷して病院に入院しているか、何か犯罪に巻き込まれたか、異常事態が起こったとのではと心配になりました。Margieさんは、インディアナ州のDon君の妹さんのJoyさんに電話をしたり、帰りに寄ることになっていたバージニア州リッチモンド市の昔の恋人のTammy さんに電話をしてみましたが、いずれもDon君からの連絡はないとのことでした。もちろんDon君のスマホにも何回も電話をしたりテキストを送ったりしましたが、通じませんでした。仕方がないのでMargieさんも私も昨夜はそのまま就寝し、朝まで待つことにしました。
今朝になってもDon君は帰っていなかったので、私からTown of Caryの警察所に電話をして、行方不明者として捜査依頼をしました。警察官が間もなくモーテルの私の部屋に到着して、事情を説明するとともに、Don君の名前、生年月日、運転していた小型トラックの型式、色、ライセンスプレートの番号などを訊かれました。インディアナ州の妹さんから生年月日は聞きだしましたが、小型トラックのライセンスプレートの番号だけは誰もわかりませんでした。しかしDon君は昔ノースカロライナ州立大学卒業後ローリー市の警察官をしていたという情報を伝えたら、パトカーに戻ってしばらくしてからGood NewsとBad Newsがあると言って部屋に戻ってきました。Good NewsはDon君は病気で倒れたのではなく元気だということ、Bad NewsはDon君は逮捕されてWake County Detention Center(拘置所/刑務所)に次の3つの罪状で拘留されていて、保釈金は$1,000と設定されているということでした。
1. DUI(Driving Under Influence 酔っ払い運転)
2. Open Container-車の中で蓋の空いたアルコール容器を持っていた
3. Concealed Weapon-武器を隠して所持
警察官の助言に従って、Margieさんと一緒に拘置所に行って判事に面会したところ、Bailbond(保釈金)として現金で$1,000持ってくればDon君を保釈するとのことでした。小型トラックは差し押さえてないので、その保管料の請求はないとのことでした。
拘置所の中には、保釈金を銀行口座からおろすための自動現金払い出し機が設置してあり、保釈金を民間業者から借りるためのテレビ電話も設置してありました。また、拘置所の近くにはビジネスとして保釈金を高利(借金の一部として$150を前払い)で融資する民間業者の宣伝や事務所がいくつかありました。日本のサラ金に似て、アメリカでは人の弱みに付け込んで保釈金もビジネスになっているということがわかりました。
近くの銀行で私の小切手を$1,000に換金して、Margieさんの名前で判事に保釈金として提出し、Don君を釈放してもらいました。保釈金はいずれ返却された時に私に返してもらう約束です。
Don君の話では、ガソリンを入れた後、近くの公園の駐車場に小型トラックを止めて、缶ビール4本を飲んで眠くなったのでそのまま車中で寝ていたら、体調が悪くて倒れていると思った通りがかりの人が救急車を呼び、救急車が警察官を呼んで逮捕となったようです。空手の弟子/友人で元弁護士(今はNorth Carolina Bar Associationから弁護士資格をはく奪されている)のEverett君に電話をして相談をしたら、この辺りで刑事裁判に最も経験豊富で実績があるという法律事務所を紹介してくれ、今すぐ相談に行くように助言してくれました。最初の相談の20~30分は無料だそうです。
Margieさんは勤務があるのでそのまま職場に向かい、私とDon君は小型トラックを駐車した公園に行って回収しました。同じ間違いを犯すことはないと思いますが、念のためにDon君の小型トラックの写真とライセンスプレートの写真を撮っておきました。
予想外のことでしたが、まあDon君が無事でよかったことと、お蔭でアメリカの司法の現場を垣間見る機会になったことはよいことでした。
Don君の裁判は11月17日(金)に設定されたとのことですので、彼はその時に再度ノースカロライナ州に来なければなりません。裁判所に出頭すれば保釈金$1,000は返金されるそうです。逮捕された時に車は運転していなかったし、運転席の横の小箱に拳銃を保管していたことは、インディアナ州では許可をとってあるし、元警察官はよくすることなので、Don君は裁判では無罪を主張することを考えているようです。弁護士を雇うとお金がかかるし、飛行機代もかかるし、有罪になれば罰金($500~1,000?)や免許取り消しになる可能性もあるようですので、全く馬鹿なことをしてしまったものです。家の外で車の中でビールを4本も飲んだということは多分アルコール中毒の筈ですので、インディアナ州に帰ったらAA(Alcoholics Anonymous アルコール中毒防衛会)というアルコール中毒症の相談機関を訪ねて治療を受けるように助言しておきました。






 






夕方はいつものようにLake Johnsonにウォーキング/ジョギングに出かけました。