2017年11月12日日曜日

樹木医学会第22回大会(2017年11月11日~13日)が法政大学小金井キャンパスであり、私は会員ではありませんが、プログラムを見たら面白そうな発表がいくつかありましたので今日だけ非会員当日参加費5,000円を払って聴講してきました。
http://www.thrs.jp/meeting/22th_meeting/22th_meeting.html
法政大学は新宿駅から中央線快速に乗って東小金井駅で下車、徒歩15分ぐらいのところにありましたが、私立大学らしいりっぱな建物でした。

竹内 純・堀江博道の「樹木類の殺菌剤適用拡大に向けた有効的・効率的な試験方法の考察」は、無登録農薬の横行問題が露見したことがきっかけになって行われた農薬取締法の改正(2003年)に伴って、非食用植物の樹木類に対する登録農薬の欠如は大きな問題になり、樹木類というグループ化した対象作物に対する農薬登録の努力が行われた実情が紹介されました。


中島寛文・栗田悟・松田陽介・肘井直樹の「スミパインの空中散布が Cenococcum geophilum を繁栄させる?」は、外生菌根菌の一種 Cenococcum geophilum(Cgと略)があちこちの海岸クロマツ林で優先している原因として、松くい虫防除で散布されるスミパインが関係している可能性を示唆していました。まだ証明されたという段階ではないような気がしましたが、演者らが調査対象にした愛知県の海岸松林以外でもそのような減少が見られるのかどうか興味深いところです。