2017年11月16日木曜日

千葉県館山市の小原(おばら)地区と竹原地区では、東京オリンピック2020の新国立競技場に張る芝の育成が行われています。事業に関わっている植物医のS氏とは旧知の関係ですので、朝9時に蘇我駅で待ち合わせて彼の車に乗せてもらって現地を視察してきました。
先ず館山市役所に寄って、12月1日(金)に開催される東京農業大学総合研究所研究会第108回農薬部会セミナー(片瀬久美子博士による講演「微生物資材投入による河川等の水質浄化効果について」がある)の案内状を手渡し、代わりに市内を流れる3つの川(どんどん川、汐入川、宇田川)の流路がわかる2,500分の1の地図(合わせて4枚)を計2,000円で購入しました。来年から定点ポストを設定して、継続的に水質調査をする計画です。
館山市全体の普通の地図もほしかったので、近くの大きなショッピングセンター内の本屋にも寄りました。食料品売り場を通ったら、各種野菜・果物の品揃えの多さに驚きました。あちこちに出店しているチェーン店だそうですが、こんな大きなショッピングセンターが田舎町にできたら、昔ながらの小さな八百屋や肉屋のような商店はとても競争できないなと思いました。
あちこちを回る前にうどん屋でランチを食べましたが、レジの後ろのインテリアデザインは誰の作品かはわかりませんがなかなか洒落ていて素敵でした。





小原地区の芝生育成圃場は開始したのが遅かったのでまだそれほどランナーが伸びていませんでした。この辺りの農地は獣害(イノシシ)が酷いらしく、圃場の周りは電気柵で囲み、太陽光発電した電気を蓄電してタイマーで夜だけ流しているとのことでした。
圃場には暗渠が設置してあって、排水管の水は小さな水路(どんどん川の上流部)に流入するようになっていました。どんどん川は館山湾に流入する河口辺りでは川幅が広くなっていましたが、途中で家庭排水が流入しているせいか、海水と淡水が混ざった汽水(ブラッキシュウォーター)のせいか、あまりきれいには見えない水でした。










竹原地区の芝生育成圃場は早く開始したらしく、すでにランナーがどんどん伸びて緑色の見事な圃場ができていました。すぐ近くには農家の家や庭に柿の実が鈴なりになっている廃屋もありました。









汐入川と宇田川も、それぞれさなぐら橋と触合(ふれあい)橋から見た上流と下流はあまりきれいな水の流れには見えませんでしたが、宇田川にはコサギらしいシラサギとアオサギが来ていました。川の中州には草が生えていましたが、粗大ごみが散乱ていて、清流を復活するには先ずこういうごみの撤去から始めなければと思いました。




 
 









館山湾の砂浜には芝に似た植物が這っていて、S氏によるとこれが栽培芝の原種の筈だと言っていました。
これから2,500分の1の地図に川の流路を青色で書き込んで、どことどこを水質調査地点にするか検討をするのは楽しみです。