2017年11月7日火曜日

今日は立冬で暦の上では冬の始まりだそうですが、気温も温かく天気も良かったので、アメリカから持ち帰った枯死進行中マツの材片と材片から分離した線虫のマツノザイセンチュウDNA診断の比較対象として、日本の故死マツの材片を採取に房総半島に出かけました。
高速料金が高い館山自動車道を避けて、一般道の国道409号・410号を使って館山市の平砂浦に行きました。
途中、410号沿いにある嶺岡牧場に立ち寄って、放牧されているヤギを見ました。





平砂浦では、マツクイムシ防除の失敗で消滅したマツ林の跡地に何年かにわたって植樹されたマツ苗がすくすくと育っていました。枯死マツを見つけるのが難しいぐらいでしたが、館山カントリークラブの近くの「たてやま温泉千里の風」の前辺りのマツ林に枯死木がありましたので、手斧で粗皮を剥いで電動ドリルで穿孔して材片(試料NO.1)を採取しました。材片が乾燥していたのでよく枝葉を観察してみたら、どうも当年枯れではなく古い枯れのような気がしてきました。
海岸線に沿って移動して和田浦に来たところで、道の駅WAOの前辺りのマツ林で枯死進行中木を1本見つけましたので材片(試料NO.2)を採取しました。
さらに国道128号を北上して鴨川に行き、以前見たことがある枯死マツを探してみましたが、ほとんどの木が樹幹注入剤処理済みで枯死マツは見つかりませんでした。
もっと北の茂原に近い一の宮海岸にはマツ林が残っていますので、枯死マツを見つけようと思って運転を続けましたが、残念ながら到着した時点(午後5時過ぎ)では日が暮れて真っ暗になって何も見えなくなりましたので、あきらめました。
房総半島をほぼ1周するくらいの距離を運転して材片を2試料採取しましたが、その中の1試料は古い枯れのマツだとマツノザイセンチュウがいない可能性が高いので、近日中にあらためて外房の一の宮海岸か、銚子の君ヶ浜か、内房の富津岬に出かけて、枯死進行中マツを見つけて確実にマツノザイセンチュウ密度が高い材片を採取してこようと思います。