2017年12月8日金曜日

今日は公益社団法人日本木材保存協会主催の平成29年度木材保存士登録更新講習の2回目が東京都江東区の木材会館7階ホールで9:50~16:10に開催され、私は14:40~15:10の最後の講義を担当しました。せっかくの機会でしたので、JR京葉線/武蔵野線の新木場駅に14:00ちょと前に到着するようにして、30分ぐらい新木場駅周辺を散歩してみました。
昔から貯木場があったせいか、周辺には木材関係の会社や施設がたくさんあり、駅前には江東区「木のまち新木場」という標識も立っていました。










新木場駅の北側には夢の島公園があり、ユーカリの並木があったり、小さな女の子の背中に紐をつけて散歩をしている母子がいました。まるで犬の散歩のように見えましたが、小さな子供が急に車道に飛び出さないようにするのにグッドアイデアだなと思いました。
夢の島というのは1957年~1967年に東京都がごみ処分場として使って埋め立ててできた人工島です。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A2%E3%81%AE%E5%B3%B6
1965年7月16日にはハエの大群が発生して大騒ぎになった場所です。東京都中の生ごみと一緒にハエ類も運ばれ、特にイエバエMusca domesticaでは殺虫剤抵抗性のいろいろな遺伝子が集積し、殺虫剤散布で交差抵抗性・複合抵抗性(複数の殺虫剤に抵抗性)が発達しました。当時はどんな殺虫剤も効かない世界最強の殺虫剤抵抗性イエバエ個体群として、抵抗性機構を研究する代表的な材料として使われ、私も入手して研究材料にしました。
今はごみの埋め立てでできた島というイメージは全くなく、交通量の多い明治通りの横の夢の島公園は木が植栽されて緑のオアシシスのような感じでした。
第五福竜丸展示館などいくつか珍しい展示もあるようでしたので、いつか時間のある時にもう一度来て、あちこちゆっくり回って見てみたい気がしました。





私は何でもすぐ忘れてしまう性格ですが、木材会館の前に来たら昨年も同じ場所で講習会が開催されて私も講義を担当したことを思い出しました。
大阪会場では50人ちょっとの受講生でしたが、東京会場は100人ちょっとの受講申し込みがあったとのことで、7階の大ホールがほぼ一杯でした。今回は受講生の顔を見ながら、無駄なことを少し省いてゆっくり話をしたせいか、大阪の時に比べて受講生の反応を感じることができました。それでも、講義終了後、質問や意見はありませんかと誘ってみましたが、やはり誰も手を挙げませんでした。100人の受講生の前で発言するのは難しくて躊躇するのか、単に出席して木材保存士の資格を更新できればいいという考えなのか・・。
講義終了後、受講生の一人が名刺交換に来てくれました。合板の接着剤の技術アドバイザーで、博士(工学)の学位をお持ちの静岡大学客員教授をされている方でした。
木材会館は外見も木材を格子状に組んだデザインでしたが、内部もいろいろなところに木が使ってあり、インテリアデザインも木を使ってあって、さすが木材会館だなと思いました。曇天でしたので、7階のテラスからは東京方面の高層ビル群と東京スカイツリーがかすかに見えました。

新木場駅のガード下には自転車の駐輪場などがありますが、喫煙禁止の看板が掲示されているスペースにはタバコの吸い殻が散乱していました。喫煙者が掲示を無視してこの場所で喫煙しているということでしょう。愛煙家はどうしてこんなに無神経なのでしょうか。大勢の人が通行する場所ですので、受動喫煙を防ぐために喫煙禁止で灰皿の設置もないのは当然ですが、ニコチン中毒で喫煙を我慢できない人の場合は、せめて吸い殻を投げ捨てないように携帯用の灰皿を持ち歩くぐらいの配慮ができないのでしょうか。