私が27才で名古屋大学大学院博士課程2年次を休学してノースカロライナ州立大学のPh.D課程に入り直した1969年以来の空手の弟子/友人のFrank Peoples 君は、当時大学4年生で22才だった筈ですが、大学卒業後ベトナム戦争の最中に海軍に志願しました。除隊後ノースカロライナ州に戻って、海軍勤務中に北部のフィラデルフィアで出会ったイタリア系アメリカ人の女性と結婚して長男のDanny 君が産まれました。離婚後（奥さんがFrank 君の友人と浮気をして家を出て行った）、一時期私の妻がまだ赤ん坊だったDanny 君を預かってベビーシッティングしていましたが、その後Frank 君は保育園で出会ったDanny 君と同じ年齢の女の赤ん坊Jennifer さんを連れて離婚していたJoAnn さんと再婚しました。Danny 君とJennifer さんが小さい頃は、空手の仲間が集まってピクニックやパーティをやると、よく二人で競争して私の膝に上って座っていました。
今は二人ともそれぞれ結婚して子供がいる年齢になり、私がノースカロライナ州に行く時は会いに行きます。JoAnn さんは英語でBipolar と呼ばれる躁うつ病を発症し、医者に処方された薬で躁とうつのバランスをとっていましたが、私が最後に会った3年前には相撲取りのように太って、神経痛？も重なって自宅の玄関から車のドアまで歩くのも困難なぐらいになりました。JoAnn さんは自分がいなくなった後でFrank 君が困らないように私と同じで家事ができないFrank 君に料理の仕方を教えて、2015年の12月に亡くなってしまいました。昨年だったか私がノースカロライナ州を訪ねた時は、Frank 君が墓地に連れて行ってJoAnn さんのお墓に案内し、自分も死んだらその横に並んで埋葬してもらうんだと言っていました。
Jennifer さんが母の日に感謝の気持ちを込めてフェイスブックにアップした写真が送ってきました。女優のように美人でほっそりしていたJoAnn さんと小さな女の子だったJennifer さんが並んで写っているいい写真です。パソコンでA4版の大きさにプリントして妻にも見せ、当時を思い出しました。JoAnn さんはノースカロライナ州の田舎町で生まれ育って、外国には一度も行ったことがなく、州の外にもほとんど出たことがないと言っていました。元気だった頃、私とFrank 君とJoAnn さんとMargie さんの4人でクラブに行き、ダンスはしたことがないと言って嫌がる私を無理やりフロアに引っ張り出して、当時流行っていたシャッグというダンスを一緒に踊らされたことがありました。
この写真を見ると、女の一生とか人の一生を考えさせられます。
