2018年10月8日月曜日

旅行から帰ってきて、今日は月曜ですから午前中にNCSU(North Carolina State University ノースカロライナ州立大学)のMichael Roe教授の研究室に行ってみたらセミナー参加中ということで留守でしたので、午後1時に再度訪ねて久し振りに会えました。相変わらず基礎的研究の応用として新製品の開発をやっていました。机の上にはこれまでに開発した蚊やマダニに効果がある植物成分由来の忌避剤や、水に懸濁して散布すると殺虫効果があるという岩石を800℃に加熱して生成する白色粉末などが置いてあり、日本で普及に興味がある会社があれば紹介してほしいと言われました。
研究棟の外にも私を連れて行き、トンネル栽培のような布を被せた植物栽培試験の残りを見せてくれました。特殊な繊維らしく、雨と光を通すが微小害虫の侵入は防いで植物の生長量(生育速度?)が2倍になるという説明でした。データを見なければ半信半疑ですが、基礎的な研究者でありながら、常に実用的な応用を考えているところはいかにもアメリカ的です。ガラス温室のガラスやプラスチック温室のプラスチックの代わりに使えるのではないかと言っていました。




私のNCSU時代の恩師の一人でもあり、日米科学協力事業セミナーを2回一緒に企画実施した研究者仲間でもあるDr. E. Hodgsonは86才の筈ですが、最近急激に体調を壊しているとのことでしたので、先生が住んでいる介護付き・病院付きのRetirement Home(老人ホーム)にRoe教授と一緒にお見舞いに行ってきました。老人ホームと言っても入居料金が月額$3,000もするというりっぱな施設です。Hodgson先生は三人のお嬢さんの中の二人と息子さんに囲まれてベッドに寝ていましたが、もう目を開けることも、言葉をしゃべることもできなくなっていました。私が自分の名前を大きな声で言って、日本から来ましたと言った時は、一言「ウー」というような声で応えてくれましたので、聞こえたのかもしれません。今年の4月にはJohn Cassida先生も亡くなりましたし、農薬科学の進歩に大きな貢献をされた先生たちがこの世を去っていくのは寂しい限りです。


夕方はいつものように車でLake Johnsonに運動に出かけ、今日は少し運動量を増やしてEast LoopとWest Loopの両方を2時間近くかけてウォーキングで回りました。木漏れ日の射す遊歩道をいろいろな木々や珍しいキノコなどを眺めながら歩くのは気分爽快です。朝食前のSymphony Lakeでのと合わせると、今日のウォーキング/ジョギング距離は14.9Kmでした。